So-net無料ブログ作成

ココロノウタ [本]


ココロノウタ〜息子と歩んだ4年間、そしてこれから〜

ココロノウタ〜息子と歩んだ4年間、そしてこれから〜

  • 作者: 今井絵理子
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2009/02/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


c02.jpg
1996年8月沖縄出身4人のSPEEDとしてデビューした今井 絵理子。
2000年解散後、ソロ活動を開始。
結婚・産休を経て、2005年に音楽活動を再開。
2008年8月には日本テレビの「24時間テレビ」に出演し、聴覚障がいをもつ息子と前向きに生きる姿を公表。
同年にSPEED再結成。

以前、彼女が、全日本ろうあ連盟60周年記念映画「ゆずり葉」への出演したことをご紹介しました。
http://blog.so-net.ne.jp/a_kamei_daradara/2010-01-15-1

その後、彼女は、ライフワークとしてボランティアイベントに参加するなど、活動の幅は多岐にわたる。

また、今年度からは、NHK「みんなの手話」の司会にも決定!これもご紹介しました。
http://blog.so-net.ne.jp/a_kamei_daradara/2010-05-01

そんな彼女の著書『ココロノウタ~息子と歩んだ4年間、そしてこれから~』を読みました。

礼夢(らいむ)…
礼を重んじる心、
いつでも夢を持ち続け、
笑顔で元気に明るく育ちますように…。 (著書より)

そんな想いで名付けた礼夢くんが「耳が聞こえない」と分かったのは、生後3日目。

歌を、音楽を、生業とする両親のもとに、「耳が聞こえない」子を授けるという試練に、
一日中涙した日から、
礼夢くんの「耳」のことではもう泣かないと誓った「誓いの日」。
その後の4年間がつづられています。
(現在、礼夢くんは5歳)

母親の強さに驚きました。
共感し、感動しました。

身体的にも、精神的にも「障害」を負っているわたし。
産まれてから、母親だけでなく、わたし自身がたくさんの人に支えられ、愛されてきました。
絶望することもあったけれど、今、その愛を感じ、「生きる」ことを考えています。

強く、想います…

どうか、「障害」が見えなくなる世の中になりますように

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

「なぜ働くのか」 [本]


働き方―「なぜ働くのか」「いかに働くのか」

働き方―「なぜ働くのか」「いかに働くのか」

  • 作者: 稲盛和夫
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2009/04/02
  • メディア: 単行本

毎週月曜日、わたしの会社の朝礼では、役職者の方が「朝礼スピーチ」なるものをします。
先日、読みたかったけれどお金がなくて買えなかった、この著書を紹介された主任がいらっしゃって、お借りして読んでみました。

京セラの最高顧問であり、JALの再建のためにCEOになられた稲盛 和夫氏「働き方」です。

「なぜ働くのか」
「いかに働くのか」

稲盛氏は、

「働く」ということは―

試練を克服し、運命を好転させてくれる、まさに「万病に効く薬」

とおっしゃっています。

「なぜ働くのか」

それは

「心を高める」ために働く

のであり、

「いかに働くのか」

それは

「仕事を好きになる」ように働く
「高い目標」を掲げて働く
今日一日を「一生懸命」働く
「完璧主義」で働く
「創造的」に働く

とおっしゃっています。

この本を読んでいるわたしに母は
「その本は経営者の方が読む本だ」
「そんなに立派にならなくていい」
なんて文句をつけましたが、

稲盛氏が苦労されてきた道が分かり、
おおげさですが、自分の働き方を認められた気がして、読んでいてとてもためになりました。
京都にいて、病気を発症していなかった頃に、気になっていた会社でもある「京セラ」。
稲盛氏のような方がひっぱってこられたんですね。

わたしも来年で5年勤務になります。
病気で何もしていなかった4年間をこえることになります。

入社して、つらいことも、たくさんありました。
9ヶ月の休職もしました。
何度「会社を辞めたい」と思ったか。

それでも、

「なぜ働くのか」

わたしはこう答えます。

楽しいから と
わたしを愛してくれる人たちが会社にいるから と
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

「為替力」 [本]

去年の年末、フェニックス証券主催のチャリティオペラコンサートに行って以来、司会もされ、舞台にも立たれた、社長である丹羽様とご縁あって、何度かメールでやりとりをして頂くようになりました。
http://blog.so-net.ne.jp/a_kamei_daradara/2008-12-31

正直に言うと、私は為替について基礎すら全く分かっておらず、経済情報に疎いです。ましてや外国為替証拠金(FX)についてはさっぱりでした。

そんな中でも、丹羽様のブログはコンサート以来、毎日拝見しておりました。
http://phxs.blogspot.com/

そして今回下記の著書を出版されました。疎い知識ながらも興味があり、購入して、週末にゆっくりと拝見し続け、やっと読み終えました。

  • 作者: 丹羽 広
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2009/01/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


第一章 通貨がたたき売られるとき
第二章 メディアのウソ、この世のウソ
第三章 日本と世界の経済裏事情
第四章 過去を振り返り、未来にどう備えるか?

きちんと巻末には用語解説がついており、ブログをおってみていなくても、専門用語については、丁寧な注釈があります。

最近の経済情勢を語るだけでなく、丹羽様流のユニークなつっこみや鋭い指摘があり、ブログ同様、この著書も面白いです。

私が興味を持ったのは、各章の間に、お写真付きの「対談〝Knowledge Cellar〟」があり、とっつきにくい経済問題を対談で分かりやすく、興味深く拝見できるコラムがあるところでした。コンサートでは遠目でした拝見できなかった丹羽様のお写真が見れるところも気に入ってます。

抜粋しますと『為替力』とは、丹羽様の造語。

「これからの生活防衛と資産運用にとって大切なもの」である「「経済」と「歴史」について、俗説を疑って柔軟な視座で分析する執念であると言い換えることができ」るということです。(はじめにより)

最近、丹羽様のブログを理解するためにも、ちょうど父がとっている日本経済新聞の一面を朝、読むようになりました。なんだか経済について知るのが楽しくなってきました。著書を読んでいても、必要なのは自分自身が情勢を読めるようになること、資産運用ができるようになることが必要なんだと感じます。

経済問題が苦手な方にもおすすめですよ。

私は読み終えたご褒美に購入した本にサインを頂くお約束をしてもらっています。[黒ハート]

またお会いできるのが楽しみです。そして貯蓄に余裕が出て、私の知識が増えたら、外国為替証拠金(FX)を始めてみようとも思っています。

最後にはじめて埋め込むYou Tube。興味のある方はご覧になってください。


nice!(1)  コメント(3) 
共通テーマ:

リラックマの生みの親 [本]

いつからか、何がきっかけかは忘れましたが、私の大好きなリッラクマの生みの親であるイラストレーターのコンドウ アキさんのエッセイがつまったブログを拝見するようになりました。

トリペと ブログ タイトル.gif
http://www.shufu.co.jp/essay/kondo/index.html

私がブログを拝見する頃には、お子さん=トリペちゃんは既に誕生していて、もう授乳時期でした。リッラクマの絵本を書きつつ、トリペちゃんを育てたエピソードが、面白おかしくコンドウさんの独特のタッチのイラストで描かれ、毎回爆笑し、更新を楽しみにしていました。

そしてこの度、そのブログをまとめた著書を出されました。

トリペと―妊婦、はじめました

トリペと―妊婦、はじめました

  • 作者: コンドウ アキ
  • 出版社/メーカー: 主婦と生活社
  • 発売日: 2009/03
  • メディア: 単行本


妊娠が発覚した頃から、お話しは始まります。面白おかしいマタニティライフ。そしてコンドウさんも想像できなかった、陣痛~出産~授乳。通勤やお昼休みに少しずつ読んでいて、やっとトリペちゃんが誕生した時には、感動して涙が出そうになりました。

結婚もしていない私にとって、出てくる「単語」やお話しは目からウロコ状態。
なんだか[ぴかぴか(新しい)]バイブル[ぴかぴか(新しい)]になりそうな一冊です。

注 本屋さんでこの本を探す時は、キャラクターの本の方ではなく、思いっきりマタニティコーナーにありました。ちょっぴり照れくさく、恥ずかしかったです。[あせあせ(飛び散る汗)]
nice!(1)  コメント(1) 
共通テーマ:

最近のはまり雑誌 [本]


日経WOMAN8月号別冊ビューティー★バイブル

日経WOMAN8月号別冊ビューティー★バイブル

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2008/06/24
  • メディア: 雑誌

私ももう30歳。一応、働く女性の立場から、自分の健康、仕事との関係、恋なんかについて考えるようになってきた。そんな中、最近はまっているのがこの雑誌。

「日経WOMAN」自体は月刊の雑誌。それもとても興味のある記事ばかり。それでもこの別冊は特に私の興味を引いた。

働く女性の心と体に効く!と題されたこの雑誌には、こんな内容がつまっている。

内容紹介
★働く女性の心とカラダのための別冊が誕生★

「残業続きで、疲れがとれない」
「仕事ストレスで太ってしまった」
「毎月のリズムがちょっと変・・・。これって病気?」
――そんな、働く女性の「心」と「体」の悩みを
すっきり解決、全身キレイにビューティーチャージできる1冊が登場!

忙しくて時間がない働く女性のライフスタイルにぴったりな
すぐに実践できて、しかも即効性のあるケアやノウハウが満載!
女性として、美しく健やかな体と、軽やかな心で、
仕事も私生活ももっと楽しく充実させるために、ぜひ活用ください。

<主な内容>
●真夏のボディを5分で磨く!
・美脚モデルに教わる「魅せる脚のつくり方」
・オフィスでできる1分間美脚ストレッチ
・5分間ピラティスで「ビキニ筋」をスッキリ美しく!
・意外に見られている!デコルテ・背中ケア

●働く女性の「超!効率ダイエット」
・あなたの“太りグセ”チェックリスト
・やせたい読者の24時間
・ 脂肪燃焼しやすい体に!「骨盤グルグル」体操
・ “ストレス太り”に効果的!「やせ*ヨガ」
・太りにくい体を作る食生活10のルール

●1カ月でカラダを変える!
・読者の4大「プチ不調」を改善!
 冷え症/肩こり/腰痛/頭痛
・キレイをつくる、月経リズムの法則
・月経リズム×カラダ改善!プログラム
 黄体期/月経期/卵胞期/排卵期

●カラダと肌を老けさせない!「25歳からのアンチエイジング」
・女の“老けポイント”をチェック!
・若く美しくいるための4つの秘密
・アンチエイジングマッサージ
・“体のゆがみ”を整えて引き締まった体に
・夏こそカラダを温めて、“老け”を追い出そう!

●ストレスに負けない心をつくる!
・ストレスをプラスに転換させるヒント
・20代、30代で心の転機はこう訪れる!
・仕事ストレスに強くなる方法発見
・職場でも急増!「うつ病」の正しい対処法

●大人の女性の「婦人科系」のすべて
・月経のしくみとホルモンのサイクル
・見過ごさないで!月経異常の「要注意」サイン
・日常セルフケアで、月経の悩みを改善
・婦人科系の病気~症状から治療法まで
 子宮内膜症/子宮筋腫/性感染症/子宮頸がん/
 子宮体がん/卵巣のう腫・卵巣がん/乳がん

「心と体」は働く女性の資本。大切にいたわり、磨きましょう!

30歳手前から私のこころと体に変化が起きた。会社で倒れ、駅で倒れることもあった。こころも落ち着かず、上司の前で泣いて訴えたり、人に優しくなれず、攻撃的になったり、所属する部所もころころ変わっていた。そして顕著にあらわれたのが、動悸、息切れ、めまいの症状。

ふとしたことがきっかけで、婦人科を受診してみることになり、それが、PMS(月経前緊張症)であることが分かり、保険のきく漢方薬を飲み始めた。すると、あれほど悩んでいた更年期障害の症状が治った。それからは基礎体温を毎日測るようになり、人と接する時に気をつける時期を、基礎体温表を使って婦人科の先生に教えて頂いた。すばらしい婦人科の先生との出会い。

それでも会社でのトラブルは無くならず、落ち着かない日々を送っていた。他者が悪いのではなく、変わるべきは私の方。それにはすこし長い休職が必要だった。必要なのは、ただ休むのではなく、デイケアに通い、集団での人間関係を学ぶこと。休職の趣旨を理解し、2週間に1回の治療経過報告の電話で支えてくれた、大好きな上司。主治医から「復職」の言葉が出るまで支えてくださったこと、本当に感謝している。

この本は女性の不調、それを改善するための役立つストレッチなどの情報が満載。そして社会で輝いている女性達のインタビューもところどころに載せてある。それが面白い。これが私の最近のはまった雑誌。

同年代の女性、これを読まれて少し楽になってみれば?
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

重松 清「きみの友だち」を読みました。 [本]


きみの友だち

きみの友だち

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/10/20
  • メディア: 単行本

重松 清さんの本にはまっている今日この頃。久しぶりにまた短編を集めた「きみの友だち」という本を読みました。きっかけは映画の試写会の応募の欄でこの原作をもとに作られた映画があることを知ったことからでした。この本におさめられている短編は下記。

あいあい傘
ねじれの位置
ふらふら
ぐりこ
にゃんこの目
別れの曲
千羽鶴
かげふみ
花いちもんめ
きみの友だち

この本の物語は恵美と恵美に関わる人達の物語。

あいあい傘では、にわか雨の日、恵美だけが持ってきた傘にクラスの「みんな」が入ってきて、たまらなくなった恵美はガードレールの隙間から車道に出てしまい、車との事故に遭い、一生松葉杖を使わなければならない体になってしまったというお話し。

その現実をクラスの「みんな」のせいにして悪態をついていた恵美を、頼るもののないこわれやすい「みんな」という存在は恵美を仲間外れにする。

そしてそれは恵美だけでなく、何をするにも鈍くさい腎臓が悪く体がむくんでいる、病気持ちの由香もそう。由香にだんだんと心を開いていく無愛想な恵美の話し。

ねじれの位置では、前回小学生だった恵美には、その頃、ろれつのまわらないくらい小さかった弟がいて、今回恵美も大学生になると、弟の「ブンちゃん」ももう小学5年生。今度はその弟の「ブンちゃん」の話し。

クラスで何でも出来てみんなに頼られていた「ブンちゃん」、恵美に言わせると「ずっとお山の大将だった」とか。それが転校生の中西君(モトくん)がやってきてからは、やることなすことが全て負けてしまう。

ねじれの位置とは、中学校で習う数学の話し。決してまじわらない。最後は恵美の趣味のデジタルカメラのモデルになり、ジャングルジムにねじれの位置で座る二人のお話し。

ふらふらはクラスの人間関係を秘密に家でメモにし、どこのグループにも所属している「堀田ちゃん」の話し。どこのグループにも合わせられるけど、どこのグループからも信用されていない。

意味のないギャグをいい、おどけてみせ、人を笑わせ、家では怖い夢を見てうなされる「堀田ちゃん」。ついには「平和」を望む「堀田ちゃん」の願いは破れ、自分が全てのグループに「はずされる」という「戦争」が遠足前に起こる。

グループ化されていないのはたった2人。恵美と由香。

周りの環境や感情に色を合わせる「カメレオン」みたいな「堀田ちゃん」の話し。

ぐりこは物語の主人公になんかにならないような「三好くん」の話し。

かつての「ブンちゃん」と「モトくん」は、勉強、スポーツともに成績を争うライバルとして、親友として「ブン」と「モト」として成長してきた。

友だち達も、2人を苗字で呼ぶかあだ名で呼ぶかのグループに分かれる。じゃ、小学校から2人と一緒だった「三好くん」は?

ぐりことは、その名の通り、じゃんけんして出した種類によって進む遊びのこと。足の悪い恵美と神社の階段でぐりこをする「三好くん」。ぐりこって勝っても出した種類によって歩数が決まってしまう不公平な遊び。

勉強もスポーツもできない「三好くん」のお話し。

にゃんこの目は、ちょっとの間だけ恵美と由香の友だちになった「ハナちゃん」のお話し。

「ハナちゃん」の親友の志保ちゃんに、彼氏ができた。何度もデートを優先され、破られる「休みの日に映画に行こう」の約束。

その頃から、「ハナちゃん」の視力に異常が現れる。見ている物がぼやけ、ぺらぺらの画像になる「発作」。でも先生に与えられた「眼鏡」をかけて「近視」と診断されると、不思議と吐き気や肩こりまで伴っていた症状が治まった。でもそれは魔法。

「ハナちゃん」の本当の診断名は、「近視」ではなく、「心因性視力障害」。思春期の女の子に現れる、感情や出来事によるこころの問題が視力に現れる病気。魔法の「眼鏡」は度が入っていないものだった。

にゃんこの目とは、「あーがり目、さーがり目、ぐるっと回ってにゃんこの目」という遊び。

恵美や由香が病院に通う気持ちが少し分かった「ハナちゃん」のお話し。

別れの曲は、恵美の弟「ブン」を上級生と共にしめあげようとしたこともある、同じサッカー部の先輩「佐藤君」のお話し。語り手はちょっとつらい立場の彼に自分と似ているところがあると話す。

「ブン」や「モト」がなんなく一年生からサッカーのレギュラーの座をとれたのと違い、「佐藤君」は万年補欠。それでも上級生の厳しい練習やいばりに耐えてきた。上級生になれば、サッカーの上手、下手は関係なく下級生に威勢をはれると思って耐えてきた。

普通の男の子のように想う女の子もいる。バレンタインデーも近い。でも片想い。チョコもなし。

「ブン」に練習で怪我を負わせてしまった際に車で迎えに来た恵美と接触。3年生の卒業生に贈られるサッカー部のダイジェストのビデオに補欠であって映っているはずのない自分を恵美が覚えていてくれた。自分を青い空の顔つきを決める「雲」といい、「がんばれ」って言ってくれた。

恵美も身内以外に渡すのが初めてだったバレンタインデーのチョコレート、「佐藤君」がもらうことに。「佐藤君」にとって別れの曲は「猫ふんじゃった」になっちゃった。そんなお話し。

千羽鶴は9月に転校してきたばかりなのに、入院した由香にみんなで千羽鶴を贈ろうと提案した「西村さん」のお話し。

秘密を持って転校してきた「西村さん」。千羽鶴に対してもそう。

実は前の学校でひどいいじめにあっていた。それは体調を崩し、入院するほど。でも入院中にいじめていたクラスのみんなから「反省」の気持ちとして贈られた千羽鶴。「まさか」とは思っていたが、ひとつひとつの千羽鶴の中にいじめの言葉が込められたものだった。

千羽鶴作りに参加しないのはクラスでただ一人。恵美だけ。その理由は恵美と一緒に由香のお見舞いに行ったときに分かる。

新しい学校で目立たず、でしゃばらず、うまくやっていきたい。由香に自分の場合のような悪意のこもったものではなく、本当に心のこもった千羽鶴を贈りたい。でも本当は誰のための千羽鶴?恵美はそう言い放つ。そんな「西村さん」のお話し。

かげふみの主人公は「ブン」の親友でありライバルの「モト」。

たとえひとつの座であっても、交代でこなしてきた「ブン」と「モト」。でもいつかは「選ばれる者」と「選ばれなかった者」に分かれてしまう。

「モト」が想いをよせる同じ生徒会の会計係の美紀。彼女が選んだのは「ブン」だった。2人が付き合っていることも、「ブン」が自分の気持ちに気づいていることも分からなかった「モト」。情けなくなりどんどん自分を嫌いになっていく。「ブン」が最高の奴だってことは自分が一番知っているのに。

そしてサッカーの市の選抜で、代表としてオーストラリアに行けることになったのも、「モト」ではなく、「ブン」だった。どんどん素直になれない「モト」。「選ばれなかった者」としての「モト」、「選ばれた者」の「ブン」と関係を再構築していく「モト」のお話し。

花いちもんめは、恵美と由香の最後のお話し。悲しいけれど別れの話し。

中学に入り、卒業間近でもほとんど学校に来れなくなった由香。病状はどんどん悪くなるばかり、入院をするが、それはもう個室への入院を意味する。

自分の病気と命の長さを知っている由香は、恵美を病院の「お友だちの部屋」に通す。そこで自分の病気のことを話し、恵美に「自分と思い出を作って去ることは、恵美ちゃんを悲しませるけど一緒にいてもいい?」そう尋ねる。申し訳なさそうに。

恵美の気持ち。たった一人の友だち。「もっと」いっぱいの思い出をという気持ち。高校受験を控えた今が大切なのではなく、本当に大切なのは、友だちの最期では?と考える恵美。

由香は病院で意識不明の中、駅の雑踏の中で聴こえた自分の名前を呼ぶ確かな由香の声。

花いちもんめは、誰でも知ってる子供の頃の遊び。唄を歌いながら、相手チームの一人を名指しし、自分のチームにいれる遊び。恵美はまっさきに由香を選ぶ。そして「みんな」に言う。由香以外「だーれも、いらないっ!」と。

「一緒にいなくても寂しくない友だちを友だちだと思う。」

由香がもう見れなくなった「もこもこ雲」っていったいどういうの?恵美の出す答えは?

重松清さんの本はやっぱり涙なしでは読めない私。みんないろんな学生時代があるけど、それをあたたかく描いていらっしゃる。うなずける部分がたくさん。せつなさがたくさん。最高です。
nice!(0)  コメント(2) 
共通テーマ:

重松 清「その日のまえに」を読みました。 [本]


その日のまえに

その日のまえに

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/08/05
  • メディア: 単行本


重松 清さんの本にはまっている今日この頃。短編を集めた「その日のまえに」を読みました。この本におさめられている短編は下記。

ひこうき雲
朝日のあたる家
潮騒
ヒア・カムズ・ザ・サン
その日のまえに
その日
その日のあとで

「ひこうき雲」は「ひこうき」とひらがなであるように、ある男性の小学生の頃の思い出。

その街では低空で旅客機が多く飛ぶ街で、「ひこうき雲」は旅客機の飛行が低すぎて見られません。「ひこうき雲」ができる高度が足りないのです。そんな子供だった男性が初めて「ひこうき雲」を見たのは、皮肉にも、学級内でも体つきもがっしりとしていて、口が悪く、人を言葉で非難して追い詰め、男子、女子とも友達がいなかった「ガンリュウ」とあだ名を付けられたある女の子が、突然、病気で入院し、そのお見舞いに行った時のこと。

嫌われ者であったため、学級の先生が提案した彼女に届ける色紙に男子、女子ともみんなが何を書いていいのかと迷うほど。あたりさわりのない言葉を書きますが、気持ちがこもったものでもなく、言葉だけが浮いているようです。みんなが彼女の病気についてしっくりいかず、また手術ましてや助からないなどと想像できずに代表の子達が面会に訪れます。

印象に残ったのは、病院に入院している彼女がその色紙を見て誰もが予想していなかった涙を落とすところ。なぜ気持ちがこもっていないものを贈ったのか主人公は恥ずかしく思います。そして女子の色紙に「青い鳩」を書いた女の子は、面会後「死んで欲しいからではなく、もし助からないのであれば、天国に行って欲しい」という気持ちから大きめの鳥を描いたのだと泣いてしまうところです。

早すぎた同級生である彼女の死、そして今逆に長生きしすぎて認知症を患うおばあちゃんをお見舞いに、同じ街を訪れている主人公が疑問に思ってきた「なぜ?」という疑問。短編ながらも考えさせられるお話しでした。

「朝日のあたる家」はある女性高校教師とその教え子のお話。

ちょうど自分の住むマンションに朝日があたる頃にジョギングを続ける女性教師。偶然にもジョギング中に教え子だった元男子生徒に出会います。そして同じマンションにまた教え子であった元女子生徒が結婚して住んでいることを知ります。

そんな出来事があった日のすぐ近い日に、その元女子生徒のほうから突然の夜の訪問を受けます。彼女がそこに住んでいることを教えてくれた元男子生徒との関係も気になっていましたが、もっと気になるのは彼女の体に痛々しく残るあざや傷。彼女の夫の仕業でした。そして教師のもとに訪れた彼女がしきりに気にしていたのが、高校時代に起こしてしまった万引きの事件を夫や近所の人に話さないで欲しいということ。もちろん教師の方は話すつもりも、そんなことを思い出してもいなかったのに、彼女はしきりにそのことだけに固執します。

彼女は今でも万引きを続けていたのです。それは病的なものであり、元男子生徒がアルバイトをしている間にしかしません。そして彼が後でレジをうって清算するということを続けていたのでした。

彼女が病的に嫌うのが自分のマンションにあたる朝日の強さ。「永遠」に続くこれからという日を連想させるその光をとても嫌います。けれど7年の結婚生活のときに、まだ若かった夫をあっけなく心不全で亡くした教師にとって、突然奪われるものはあり、「永遠」なんてものはないと反発します。

今までは元男子生徒がアルバイトでシフトにいる間に行っていた万引き。彼女はとうとう彼のいない時に万引きを犯してしまい、夫の知れることとなり大騒動となります。彼女の人生は?元男子生徒の想いは?短い話しでしたが、最後の結末は明かしません。

「潮騒」は余命3ヶ月と告知されたガンを患う男性の物語。

男性は告知されたその足で、30年以上も前の幼少期を過ごした街へと向かいます。電車も街並みも変わってしまっている中、目指すのは幼少期の遊び場だった海。海での忘れられない出来事を思い出していきます。

それは小学生だった友達の海での事故。

「オカちゃん」はその日一人で海に遊びに行き、波にのまれ溺れて亡くなります。その日、遊び友達がことごとく留守で唯一誘われたのが自分で、それを断ってしまった主人公の男性。他の友人からは子供ながらに残酷な言葉ですが、お前は「ひとごろし」と殴られます。

「オカちゃん」の遺体のないお葬式が終わってから、あるうわさが小学校内で広まります。

「オカちゃん」のヒトダマが海に浮かんでいると。そしてもうひとつ「オカちゃん」の母親が同級生の自宅に電話をかけ「オカちゃん」がいないか聞いていること。

悲しいことですが、「オカちゃん」のお母さんのほうは事実。そしてそのことからも考えられることですが、海にうかぶヒトダマというのも、陸を示し帰りを待つ「オカちゃん」のお母さんの奇行。悲しいけれど事故が原因で心を病んでしまった「オカちゃん」のお母さん。それを支え、見守るだけの「オカちゃん」のお父さん。

子供の頃には気がつかなかった「潮騒」の音色に耳を傾けて終わる物語でした。

「ヒア・カムズ・ザ・サン」は父親が既に交通事故で亡くなってしまったある母子家庭のお話。

ある日仕事帰りの母親が、仕事の荷物も降ろさず興奮気味に帰ってくる。何でも路上で唄を歌う高校生に出会って感動したとか。そのことを気にもとめない同じ高校生の一人息子は、そんなことよりも母親の口から軽く出た「健康診断での再検査の多さ」という言葉に驚いてしまう。

まったく気にもしないあと5歳下くらいのときであれば、またしっかりと母親を支えられるような言葉をかけられるあと5歳上であればと中途半端な自分を責める息子。母親がただ「いる」という当たり前のことがなくなることが怖くて、それ以上再検査の結果など聞けない。母親と言えば再検査のことよりも毎夜ファンになったというその路上歌手の高校生について語るだけ。息子は家においてある「家庭の医学」の辞書を引いて、しおりがはさんである箇所に釘付けになるだけ。

路上歌手の彼女と母親が賭けていたことがふたつ。路上の彼女に会いにくるか、家にある「家庭の医学」の辞書をひくかどうか。

母親にそれ以上も聞けず、いてもたってもいられなかった息子は彼女に会いにいった。そこで彼女が母親から息子が来たら伝えて欲しいと頼まれ知った母親の病気は「がん」。

読んでいて涙が止まらなかったのは、彼女のもとへきた息子を見つけた母親の言葉。「病気になってごめんね。」悲しいというよりもお互いを思いやる切ない思いがする。

路上の彼女が歌っていたのは私自身も好きな「グレゴリオ聖歌」。本だけど、なんだか聴こえてくる気がする。最後はお互い手をつなぐ親子の愛情が伝わるとても優しいお話でした。

「その日のまえに」「その日」「その日のあとで」はこの本の題名ともなっている作品でもあり、3作品にわたって語られるある家族のお話。そしてこの3作によってこの本すべての物語はつながることになる。

「その日のまえに」では、ある夫婦が、夫が会社を辞めイラストレーターとして働きたいと頑張っていた時に妻が支えていた、貧しくとも幸せだった新婚の頃の街に「その日」の前に訪れるというお話し。

そこを訪れたいと願ったのは妻の方。駅も街も変わり、その当時住んでいたアパートもあることはあったが、思い出に残っているものと同じものはほとんど見つけられなかった。でもその方が、これからの2人にとっては必要だったと。

妻の余命が告げられ、具体的に言うのではなく自然とこう言うようになった「その日」に向かってこれから進んでいくには、これが最後の遠出かもしれない。自然と2人の話題は子供が生まれる前の結婚生活の話しばかり。

この街を離れる時、電車の窓から二人が見たものは、現実か幻か分からないけれど、当時もいた駅のホームにいて車掌さんの真似をする「駅長くん」。透けた体で車掌のように指差し点検をする「駅長くん」が2人を見送った。涙をこぼす2人。

「その日」では妻はすでに入院生活と一時帰宅の繰り返しの状態。

母親としての願いは遺される子供たちに母親の病気でやつれた姿は見せたくないという想い。その約束を夫は破る。中学生と小学生の男の子に母親の頑張っている姿を見せること、そして最後の時間を作ってあげること。そちらを選ぶ。「ママに会いに行こう」と面と向かって伝えた時、子供たちも薄々感じてはいたことに気付く。ママの病気はもう治らないってことを。

ここでいままでの物語の断片がつながっていく。同じ「ガン」という病気。「ヒア・カムズ・ザ・サン」は母子家庭の母親が「ガン」を患うお話だったが、息子である彼が登場し病院でお見舞いに来ていた夫とはちあわせることに。

「その日」というのはいつのことを言うのだろうか?

病状が悪化して「その日」がおとずれても、時間は思ったほど早く流れない。病院に行く前にお風呂に入る余裕すらあった。そして家族みんなで見守る中、彼女は息をひきとる。「じょうぶに産んでやれなくてすまん」という妻の両親の言葉。それぞれがゆっくりと「その日」を受け入れていく。

「その日のあとで」は彼女の死後3ヶ月ほど経った頃の話し。

夫は3ヶ月たっても亡くなった妻宛に届くDMの会社に事情を説明し、名簿から名前を削除してくれるよう何度も電話をかけていた。2人の子供たちが敏感になっていて、妻の名前があるDMを見ると反応してしまうためだからだった。

そして夫のイラストを請け負う会社に場違いな受注が飛び込む。それは「潮騒」で商店街の景気づけに花火大会をしたい、そのポスターを依頼したいとの受注。その花火大会の名前は「かもめ花火大会」。そうあの「かもめハウス」からとられた名前。依頼を断ろうとした主人公が、一瞬ためらったのが、電話をかける寸前に届いた花火大会の趣旨を書いたFAX。

「亡くなった人を迎える火として」。そう「オカちゃん」の誘いを断った彼も「ガン」で亡くなったのだった。そのキャッチフレーズに共感を覚えた夫は依頼を受ける。

そして物語の断片だった人がもう一人。妻がひそかに病院の看護婦さんに自分が亡くなって3ヶ月頃、自分のことを忘れる頃に渡して欲しいと託した手紙を持ってきてくれた看護婦さん。彼女は「ひこうき雲」で「ガンリュウ」に渡す色紙に青い鳩を描いてしまった彼女。

妻からの手紙はたった一言。「忘れてもいいよ」

余命を告げられた人が残された時間をどう過ごすか、残された人、支える人がどんな気持ちになるか。「ガン」という病気を通して書かれていたこの本。涙が止まりませんでした。一話一話に思い入れがあり、忘れることはないでしょう。人の死に弱い私、涙することが多かったです。とても良い本に出会えてよかったです。
nice!(0)  コメント(2) 
共通テーマ:

重松 清「カシオペアの丘で ㊤」を読みました。 [本]


カシオペアの丘で(上)

カシオペアの丘で(上)

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/05/31
  • メディア: 単行本

舞台は北海道の北都(ほくと)という炭坑で有名だった街。ある夜、わざと足元だけを照らし丘へ向かう小学生が4人。3人の男の子、シュン、トシ、ユウ。1人の女の子、ミッチョ。目的は夜空に見えるだろう衛星「ボイジャー1号2号」を見ること。「ボイジャー1号2号」は結局見えなかったけれど、足元を照らしていた明かりを消し、みんなで見上げた満天の星空に感動するという素敵なエピソードでこの本は始まる。

小学生の頃の夢をあなたは覚えていますか?それは叶いましたか?夢を語った友達とは今も友達ですか?

その夜に小学生だった4人が誓った、いつかこの丘を遊園地にし「カシオペアの丘」と名づけること。その夢は4人が大人になると叶うこととなります。

大人になると4人はそれぞれの道を歩みます。小学生の頃と同じようにいつも一緒というわけにはいきません。4人の夢は叶い「カシオペアの丘」という遊園地ができ、トシが園長となり妻となったミッチョと共に経営していくこととなりますが、遊園地といっても名ばかりで遊具は少なく、赤字続きでいつ閉鎖されてもおかしくない状態のさびれた遊園地です。

園長のトシは小学生の頃のある事故のため車椅子生活を送っており、その事故のためシュンは北都を去ることを余儀なくされます。そして夢を追ってユウも北都を離れ東京に行きます。

「カシオペアの丘」だけでなく、北都の街自体にかかわることですが、異様なのは、街のどこからも見えるような巨大な観音像が建てられていること。「北都観音」と呼ばれていて、それにまつわる悲しい忘れられない事件については4人が生まれる前の出来事です。

「炭坑内の大事故」。

坑内火災、地盤落下、消防士の二次災害。坑内事故を総なめにしたこの事故において鉱山を守るためというだけで、中にいる人を見捨てるということとなる、炭坑内への水の挿入を最終的に決断した「倉田」の権力者。それがシュンの祖父でした。そして炭坑内に入り命を落としたのがトシの父親でした。

そして結果的に4人の再会のつなぎ役ともなる北都の遊園地「カシオペアの丘」に関わる家族があります。

それが川原さん一家。ふと北都に旅行でより、「カシオペアの丘」の遊園地で幸せな時を過ごします。ミッチョが扮したうさぎの着ぐるみに子供用のゴーカートに3人で乗ってトンネルを出てくるところを記念撮影してもらい、園長の帽子をかぶらせてもらった真由ちゃんをミッチョは抱きしめ写真をとります。

なぜ川原さん一家が関わるかというと、川原さん夫婦の一人娘の真由ちゃんが、その後に男にショッピングセンターの駐車場から突き落とされ命を落とし、さらにその犯人が逮捕されると妻の浮気相手であることが判明するためでした。

そして耐え難い出来事がもうひとつ。北都を離れることを選んだシュンに肺がんが見つかり、検査の結果手術の効果がないほどガンは転移し手遅れとなり、医師に3ヶ月という短い余命を宣告されるということがあります。

伝えたいことがありすぎるのに時間が足りなすぎて、もどかしいシュンの気持ち。昔の事故のこともあり、「懐かしいけど会えない」というシュンの気持ち。伝えたい分かち合いたい想いを相手を失い、行き場所を失う川原さんの気持ち。きばらしにがむしゃらに遊んでも、家に帰って真由ちゃんを想い涙すること。とてもよく分かる。真由ちゃんに会うためならばためらうことは何もないと。思い出の「カシオペアの丘」を最期の場所に選びたいと思う川原さん。

それぞれの想いをこめて「カシオペアの丘」に集まる人たち。ばらばらに生きてきた4人と家族を失い一人になってしまった川原さんがからまる糸のように段々とつながれていく。「カシオペアの丘」での再開場面での真っ青な空へ放たれたいくつもの風船。この本を読んでいるうちに何度も涙がでました。下巻がとても楽しみです。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

涙があふれる本「流星ワゴン」重松清を読みました。 [本]

流星ワゴン

流星ワゴン

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2002/02
  • メディア: 単行本

今日のあずさのリラックマな出来事。それは重松清さんの「流星ワゴン」を読んで涙があふれたことです。映画なら分かるけど、本で泣いたのは「手紙」以来久しぶりでした。

冒頭は新聞のすみっこにあるような小さな、でも後に主人公が大きくかかわるある家族の自動車事故の記事から始まります。

主人公がベンチで「もう死んでもいいや」と思ったとき、そこにオデッセイのワゴンがとまり、運転する橋本さんとその息子さん、健太君に誘われ、訳も分からずにワゴンに乗せられます。この二人が冒頭の事故で亡くなった家族の2人でした。死んだ二人に誘われ車にのせられたこと、主人公は自分も死ぬのかと思いますが、オデッセイは主人公の過去の自分の人生を変えるような大切な場所へ連れて行きます。

大切な場所についたといっても主人公には、何が自分にとって大切な場所なのか検討がつきません。そして妻がテレクラで知り合った男と手当たり次第に関係を持っていることや、中学受験を目指し勉強している過去の息子、広樹君の自分の知らない行動を目のあたりにします。知ったほうがよかったのか、知らない方がよかったのか主人公は悩みます。

橋本さんのオデッセイに乗る前は主人公の家庭はすでにめちゃくちゃになっています。妻は朝になっても帰らないことが多く、受験に失敗し、地元の中学に通い始めた息子にはいじめがやまず、家にひきこもるようになり、家族に暴力をふるうようになること、自分はリストラにあい職がないこと。嫌っていた父親はがんで衰弱しきって亡くなってしまうこと。

過去に戻ってやり直せるならやり直したい、昔を返れれば今の自分を変えられるという願望はみんなあるんじゃないかな。

オデッセイにのった主人公も段々とそういう風に考え、未来を変えようとしますが、やり方を変えても結果は同じ。つらい過去をたどるだけです。

そしてもう一人不思議なことに嫌っていた自分と同じ年のお父さんが現れることになり、主人公は未来を少しずつ話します。またその頃父親が何を思っていたのか会話で分かりこころを通わせます。

話の途中で橋本さんと健太君は血のつながりがなかったことが分かります。涙があふれたのは、橋本さんがワゴンで悩みを抱える人を大切な場所へ連れて行くのは自分だけでいい。健太を成仏させ、早く生まれ変わって欲しいと主人公にたのむことです。主人公がさんざん大切な場所に行き、もう悔いはないと思った頃、そろそろお別れだといい、橋本さんたちの事故現場に向かい、健太君を見送ります。別れのシーンに涙があふれました。愛情を本から感じました。

主人公は死んでしまうか?それはぜひ本を読んでください。

今日は妹とコンサートに行ってきます。リラックマできそう!


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

村山由佳さんの本を読みました。 [本]

天使の卵(エンジェルス・エッグ)

天使の卵(エンジェルス・エッグ)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1994/01/20
  • メディア: 単行本

今日のあずさのリラックマな出来事。それは村山由佳さんの「天使の卵」からはじまる3作品を呼んだことです。「天使の梯子」「ヘブンリー・ブルー」に続きます。

映画化されましたが、原作のほうをおすすめします。

「天使の卵」のストーリーとは

その人の横顔は、あまりにも清冽で、凛としていた。春まだ浅い日、美大を目指す予備校生の歩太(あゆた)に、運命的な出会いがあった。その人は、8歳年上の精神科医、春妃(はるひ)。高校の同級生でガールフレンド夏姫(なつき)の姉だった。画家だった夫を失った春妃は、愛に臆病になっていた。流産も経験している。歩太をあきらめないきれない夏姫。一直線に愛を向けてくる歩太。ふたりの間で心が揺れる春妃。だがもう誰にも止められなかった。衝撃のエンディングまで、まっすぐに駆け抜ける切ない恋!とあります。

エンディングに関してはネタばらしはしません。本当に純粋な愛が書かれており、感想としてはとても綺麗な恋愛小説と言えると思います。人を愛することを教えてくれる本です。

それに続くのが「天使の梯子」

天使の梯子 Angel's Ladder

天使の梯子 Angel's Ladder

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2004/10
  • メディア: 単行本

「卵」から10年。歩太、夏姫、29歳。新登場、慎一、21歳。夏姫のかつての教え子だった。

大学生の慎一は、初恋の相手だった高校時代の担任、斎藤夏姫にカフェで偶然再会する・・・。夏姫に恋心を抱く慎一だが、夏姫には、まだ、恋をする力はなかった。また年下を相手にすることに姉と同じ状況になり悩まされることになる。さらに慎一にには、夏姫の背後に感じられる歩太の存在が謎だった。歩太と夏姫、傷ついた二人は、失った人のことが今も忘れられずに苦しんでいたのだ。慎一が見つめる、それぞれの愛の姿・・・。夏姫は慎一を恋人として受け入れられるのか?そして歩太は?静かに泪に癒される、せつなくて美しい再生の物語。

「天使の梯子」とは雲の切れ間から差し込んでくる光の束のこと。そんなすてきな情景が描かれています。歩太の春妃を書く絵の美しさが想像できます。

そして最後が「ヘブンリー・ブルー」です。

ヘヴンリー・ブルー 「天使の卵」アナザーストーリー

ヘヴンリー・ブルー 「天使の卵」アナザーストーリー

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/08/25
  • メディア: 単行本

春妃の妹、夏姫の視点で描くもうひとつの物語。夏姫の苦悩、歩太への想い、慎一の存在に対する自分の気持ちがとてもストレートに描かれています。そしてこの本では歩太が描いたらしきデッサンがたくさんのっています。春妃を描いたものでしょうが、とても想像力を働かせてくれます。

遺されたものがどう生きていくか、今の私にとっても大切な課題です。

みんなも夏休みに素敵な本を読んでリラックマしてる?


nice!(1)  コメント(2) 
共通テーマ:
メッセージを送る

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。